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2006年7月 7日 (金)

カルタゴ・ストーリー-1

 <珍しいシェフの毒舌&本音を聞いてください>

 7月7日は七夕ですが、僕にとってはもうひとつの記念日です。カルタゴが16年前にオープンした日なんです。17年目に突入です!自分には子供が居ないので、店を子供のように思ってきました。もう、親離れする頃かもしれませんね。35歳で始めて、当然ながら52歳になったんです。感慨ひとしお・・・・

 カルタゴがオープンした1990年はバブルも終わろうとする頃でした。世の中が何か騒然とした感じだったんです。こんな特殊な料理なので、最初は日本人の方々に理解されないと思っていました。外にも看板にも日本語がありませんでした。それを理解される方がお客様になると思ったのです。

 今では信じられないのですが、オリーブオイルや羊肉への偏見と言葉が、公然とまかり通っていました。ご予約の電話をくださった方が「羊肉が中心なの?臭いから嫌い」とよく言われました。それは本末転倒なお言葉です。すし屋に入って「魚は生臭いから嫌い」という方は居ないですよね。そういう方はすし屋には行かないものですし、ましてや板前にそんな言葉は発しないでしょう。ものすごく腹が立ったものです。礼儀も何もあったもんじゃない。オリーブオイルに対してもそうでした。個人の好みは尊重しますが、店の存在そのものを否定するような発言だけは、やめていただきたいですね。

 その後のイタリア料理ブームで、そうした偏見も薄らいでいったのは有り難かったですね。

 あの頃、第一次湾岸戦争が始まったのです。店を始めた当初は、圧倒的に外国人のお客様ばかりでした。知らないで入ってこられた日本人は「ギョッ」とした顔をされるほどでした。当事者の湾岸のアラブ人、イラク人、アメリカ人、イスラエル人などの国籍の人が同じ店でご飯を食べていたのです。すごい話しですよねえ。あの頃は、アラブ料理店もイスラエル料理店もなかったからなんです。トルコ料理店は何軒かありました。

 そんなカルタゴの客層がガラリと変わったのは、当時、最盛期だった「H・・・・・」という雑誌で紹介されてからです。全てはあそこから変わりました。若い女性のお客様が圧倒的に増えていきました。と同時に、それまでのお客様が入れなくなっていったのです。あの取材を受けた事を、今でも後悔しています。

 飲食店は混めばいいというものではありません。どんなにお客が入っていても、潰れる店があるのです。大事なのは、店を育ててくれるお客様がどれくらい居るかということです。しっかり食事を楽しんで、客単価が高いお客様を失い、ブームでツマミ食いする、一度きりのお客様で混乱していきました。

 悪い事ばかりではなかったのは、そうしたお客様の中でもリピーターの方々が居た事です。上記に書いた「臭いから嫌い」というお客様の中からも「あら、美味しいじゃない」とファンになってくださった方がいらしたことです。これ、料理人冥利につきますよね。

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