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2006年5月 7日 (日)

トルコ・コーヒーとアラビック・コーヒーのお話

 世界中で広く愛飲されているコーヒーについてお話します。コーヒーは、エチオピアが原産地です。偶然によって発見(諸説あり)されたコーヒーは、対岸のアラビア半島に伝わり、遊牧民達に愛飲されます。そしてオスマン・トルコに伝わり、隆盛を見ます。首都イスタンブールのチャイハネ(喫茶店)でチャイ(紅茶)を凌ぐ人気になっていきます。当時のオスマン・トルコと交易を許されていた国がベネツィア(イタリアは統一されていません)でした。ベネツィアでヨーロッパ最初のカフェが出来て、そこから各地に伝わっていったと言われています。コーヒー豆の名前にもなっているアラビア半島の港町モカが最大の出荷地でした。ヨーロッパでカフェは、瞬く間に流行になります。この頃のコーヒーは、いわゆるトルコ・コーヒーでした。毎日、16粒数えて愛飲したモーツァルトもコーヒーカンタータを書いたバッハも飲んでいたのはトルコ・コーヒースタイルのものです。

 名前は広く知れ渡っているトルコ・コーヒーですが、意外と日本では知られていません。トルコ・コーヒーは、エスプレッソやドリップ式より簡単に淹れられて、刺激の少ないまろやかな味わいです。道具は専用のミル(すり鉢で代用可)と小さなポット(ジェズベ)です。Dscn2238 ジェズベは、一人前用、二人前用と大きさが色々です。豆はパウダー状にするので、コーヒー屋さんで、いくら細かく挽いてもらっても、残念ながら代用は出来ません。自分で擦るしかないのが面倒かもしれません。最近では擦ったものが袋詰めで売られています。

 パウダー状にした豆を、コーヒー・スプーンで山盛り一杯をジェズベに入れ、好みの量の砂糖も入れます。後からは追加できません。スプーン一杯の砂糖は甘さ控えめ、二杯は普通、三杯は甘めという目安です。砂糖なしで飲む方もいらっしゃいますが、トルコ・コーヒーだけは、少量でも入れた方が、本来の美味しさになります。そこに水を入れてスプーンでかき混ぜながら泡立てるように沸かします。吹きこぼれそうになったらカップに移します。少し待つと粉状の豆が沈殿して飲めるようになります。二杯以上の場合はカップに泡を均等に分けてから入れます。この泡を再現しようとした機械がエスプレッソマシンです。お湯で淹れると泡立ちが悪いので、是非、面倒でも水から淹れてください。

 世界にトルコ・コーヒーという名前で伝わったのですが、元々はアラビア半島ベドウィンの人達の淹れ方です。アラビック・コーヒーというのも正しい言い方です。ただ現在、多くのアラブ世界で、コーヒーにカルダモンを混ぜたものを愛飲していますから、これをアラビック・コーヒーと呼ぶのが一般的になっています。Dscn2237 写真の右の黒いのがそれです。左がトルコ・コーヒーの豆です。真ん中はチュニジアのものです。

 チュニジアの友人宅で飲んだチュニジア・コーヒーの淹れ方は、トルコ・コーヒーと同じように作り、そこにジャスミンやオレンジの花から抽出した香り水を追加する方法です。優雅な香りは、シディブサイド(チュニジアの有名な観光地)の夜を思い出させてくれます。お供の音楽は、JAZZナンバー「ナイト・イン・チュニジア」か「コーヒールンバ」か「コーヒーカンタータ」かは皆さんにお任せします。好きな音楽を聴きながら飲むコーヒーは、慌しい現在においても至福の時間を運んできてくれます。

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