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2006年3月 1日 (水)

ムサカと料理の言葉

 地中海世界に「ムサカ」という料理があります。日本でムサカと言えばギリシャのナスの重ね焼きを思い浮かべる方が多いんですが、実はこの料理は、アラブ料理がルーツです。

 料理のルーツを知る手懸りは、料理名の言語です。例えば「シシケバブ」は、シシカバブとかシークカバブなんて名前になったりしますが、他の国では固有名詞になっていて言葉としての意味が分かりません。日本のテンプラやバッテラ(どちらもポルトガル語)みたいなものです。「シシケバブ」は実はトルコ語なんです。意味は「シシ」が剣で「ケバブ」は焼肉という意味です。「剣に肉を刺して焼いた」 この料理の起源と光景が見えるようです。トルコ民族は、モンゴル高原に端を発し、中央アジアを席巻し、現在の小アジア半島まで長い年月をかけてやってきました。遊牧、戦さ、移動の中で生まれた料理に違いありません。

 「ムサカァ」は「冷たい」というアラビア語から派生した言葉で、総じて「冷めても美味しい」といった意味合いになります。ですから中東では、材料がナスとは限りません。ギリシャでは「ナスの重ね焼き」を指す固有名詞ですが、隣のトルコでは「パターテス・ムサカ」(ポテトのムサカ)という料理があったりします。ナスのムサカは「パットルジャン・ムサカ」といいます。「パットルジャン」は「ナス」という意味ですから、わざわざ但し書きしてある訳です。

 ナスの原産地はインドです。伝わった国々での調理法が似ている野菜です。焼いて皮をむく、油で炒める、肉を詰めるなど、どこの国にもあります。

 アラブの「ムサカァ」は実にシンプルです。オリーブオイルでよく炒めたナス(輪切り)に、茹でたガルバンゾ(ひよこ豆)を混ぜ、玉ねぎをよく炒め被せ、トマトを被せて塩とコショウだけで味付けして、オーブンで40分焼きます。シンプルな分、飽きのこない味で、勿論、冷めても美味しい料理です。トルコも比較的に簡単です。焼く時間だけかかりますが。

 それに比べるとギリシャのムサカの手のかかる事といったら・・・・ギリシャのアテネ・オリンピックの時にお勧めでお出ししましたが、泣きました(笑)まず、ナスを縦に薄く切り、オリーブオイルで炒めて焦げ目をつけます。Dscn1964_1 その間にトマトソースとベシャメルソース、そして挽肉に味付けして準備しておきます。Dscn1966_1 ナスがしんなりしたら、皮が付いている方をバットかボウルに並べ、軽く小麦粉を降り、最初に作ったトマトソースをかけ、ベシャメルソースをかけ、それから挽肉をかけます。その上にもう一度、ナスを並べ、小麦粉を降り、トマトソース、ベシャメルソース、挽肉をかけた後、輪切りのトマトを並べます。(ふ~っ)まさに重ね焼きです。これを大きなバットに湯煎状態にしてオーブンで焼きます。180度で一時間くらいかかります。焼きあがったらひっくり返します。どうですか手間のかかる料理でしょ。 Dscn1968

 でも悔しいことに、この料理は本当に美味いんです。勿論、冷めてもいけます。パンとフェタ・チーズと一緒に食べたら、もうそこはエーゲ海です(笑)一緒に飲むのは松ヤニの香りを付けたレッツィーナかウゾが最高です。

 学生時代にギリシャを旅行して、エーゲ海の海辺のレストランでこの料理をいただき、その味に感動して、調理場に押しかけ、作り方を教わりました。ムサカは、パリのサンミッシェル界隈のギリシャ・レストランでも食べた事はあったのですが、味は雲泥の差でした。この味は子供から大人までいけますねえ。 ああ~地中海に行きたい~

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